1B第19回日ハム旗 千葉県大会2回戦(vsナスパマリーンズ/北総地区代表)

ちょうど半年前の4月16日、キミたちは1部の大会に出てジュニアラッキーズ との試合を戦った。

3−11と5回表を終わって絶望的な点差で最終回。

6番からの打順で四球、エラー、そして4連打で一気に5点を奪い、 あと一歩のところまで追いつめた。 「よくやった。頑張ったね」

スタンドでは熱い戦いに涙するお父さん、お母さん。

「でも負けは負け。悔しい…」

試合後、そう言ってたくさんの涙を高洲公園に流したよね。

その時から、チームの目標は日ハム旗になったんだ。

あの悔しさがあったから、必死でバットを振り、泥だらけになってコーチたちのノックを受け、ミット目掛けてボールを投げた。

たくさんの汗を流した。上手くできなくて涙がグランドにこぼれ落ちた。

「あの悔しさを忘れない」

キミたちは前だけを向いていたね。

そして県大会2回戦、ドラマが待っていた。

強豪・ナスパマリーンズとの一戦。

時間的にも最終回、3−8と5点ビハインド。

あの時に届かなかった想い、遠かったホームベース…。

「今度こそ…」

デジャブを見るように6番の四球から始まった最終回。

長打と四球、そしてネクストで下を向いてたエースの魂の追撃タイムリー。

風向きがベイマリに一気に変わった。

内野安打、押し出し四球、今や頼もしい4番のタイムリーで1点差。

そして、ピンチに意地でもボールを逸らさなかったキャプテンが逆転のタイムリーツーベース。

その勢いのまま、さらに追加点を加え終わってみれば11—8の激勝。

「逆転できると思ってた」

胸を張って答えたキミたちの、素晴らしい戦いにチームワークに応援席のお父さん、お母さんたちの顔は、みんなくしゃくしゃ…。

「奇跡を見せてもらったよ」

誰かが不調でも誰かがカバーする。

ベンチにいる全員で勝ち取った千葉県ベスト4。

でも、これで終わりじゃないよね。

「優勝して関東大会、行くぞー!」

試合後、キミたちの声が青い空に響いた。

あと2つ…、夢の続きは、まだ終わらない。